インターナビ(MOPナビ)から8インチ 社外ナビ(カロッツェリア サイバーナビ)ホンダ フリード(GB3)

2022年10月14日

ナビ交換の依頼です。
単純にナビを交換するだけではなく今回は少し特殊な作業です。

車両は先代モデルの

ホンダ フリード ハイブリッド(GB3)

こちらの車両に装着されているナビを
現在装着されている純正オプション(メーカーオプション)のインターナビから社外品(カロッツェリア製)8インチ サイバーナビへ交換をしたいという要望でした。

7インチの取付パネルに車両設定のない8インチナビ
更には持込のナビが本体のみでハーネス類等が全て欠品

カー用品店やディーラーでは取付を断られた内容です。

インターナビとは…

ホンダ 純正オプションのナビです。
今は少し仕様や設定が異なりますが一世代前のホンダ車は
オプションナビが主に2つあり

1つ目がメーカーオプションの「インターナビ」
2つ目がディーラーオプション「ギャザズナビ」

簡単に説明すると
インターナビは工場生産時にライン内で装着するナビゲーションシステム!
ギャザズナビはディーラーや新車納車センターなどで装着するナビゲーションシステムになります。

この車両にはメーカーオプションのインターナビが装着されていました。

当時のカタログなどを見ると2010年~2015年頃にラインナップのあったモデル

・フィット
・CR-Z
・フリード
・フリードスパイク
・ストリーム
・ステップワゴン
・エリシオン
・オデッセイ
・インサイト

などにも同様な形状のナビが設定(装着)されていたようです。

異なる車両ハーネス

メーカーオプションナビの裏側の写真です。

全く同じ物であればそのままカプラーを繋ぎ直すだけで接続可能です。

しかしながら、社外ナビになると変換ケーブルや専用ハーネスにて接続するか必要に応じてハーネスを作り直す作業が必要になります。

更に厄介なのが
このケーブルやハーネス類

オーディオレス車、純正ナビ取付車、ナビ取付パッケージなどの車両と
インターナビ(メーカーオプション)だと一部形状や配線図の仕様が異なります。

揃えたパーツたち

カロッツェリア サイバーナビ
AVIC-ZH0999L


オーナー様が持ち込まれたナビです。

アルパイン BIGX専用パーフェクトキット取付キット

フリード、フリードハイブリッド専用
KTX-008-FR

画面のサイズは標準だと7インチ!
取り付ける製品は8インチですので装着にあたりパネルもそのままでは装着不可です。

そこで考えたのが
・現在のパネルを加工
・後期型にオプション設定のある9インチ用のフェイスパネルを用意して加工
・他メーカーが発売してる取付キットを流用

結果として最後に記載したメーカーの取付キットを手配しました。

本来アルパインのBIGXシリーズ専用品ですが
カロッツェリアの8インチナビもこのキットで取付可能です。

※1 金属ブラケットは穴位置が一部合わない為穴あけ加工が必要です。
※2 2022/06/27現在 長期在庫品を購入出来ましたが既に廃盤のようです。

ハーネス類もこのキットから総移植出来ないかと企んでいましたが…
ほんの1部しか使用できませんでした。

カロッツェリア メインハーネス ホンダ車用

今回は重要なメインハーネスが無い状態でしたので別ルートで手配。
もし、車種専用取付キットがあれば本来はキット内に付属してると思いますのでそちらを使用して頂ければ大丈夫です。

エーモン(amon) AODEA(オーディア) アンテナ変換コード ホンダ車用 2067

ラジオ線の変換コードです。

カプラー内が丸形のタイプ
※角型のタイプは非適合

ENDY(エンディー) 地デジ用TVアンテナ変換コード

純正アンテナを流用する為のハーネスになります。
アルパインの取付キットに同梱されていたアンテナとセットで利用。

※車両のテレビアンテナ線とはカプラーの形状が異なり組み合わせNGでした!

もし、このケーブルが無くてもナビ付属のフィルムアンテナで装着する事も可能です。
むしろその方が受信感度が良いと思われます。

データシステム ( Data System ) リアカメラ接続アダプター RCA041H

純正のリアカメラを流用させるためのアダプターケーブルです。
別にバックカメラを用意して交換する場合は不要ですがそのまま流用する場合はこちらのケーブルが必要です。

なお
「ホンダ バックカメラ 変換 ケーブル」等で検索してたくさんヒットする

画像のような8ピンカプラーの変換ケーブルは使用出来ません。

その他
GPSアンテナは取付ナビに付属されていたアンテナを使用

取付作業

純正ナビを取り外して
カロッツェリアナビを取り付ける準備をします。

取付パネルなどの取り外し方は
メーカーホームページの「JUST FIT」
https://justfit.carrozzeria.pioneer/disasm/HD0004800_200805-201110

ハーネス類の接続情報は同様に
https://justfit.carrozzeria.pioneer/jfpdf/HD0004800_201110-201609

添付のリンクから確認可能


簡単な補足ですが

専用の取付パネルにする場合はエアコンの吹き出し口(フィン)は含まれておりませんので交換の際には移植が必要です。

リバース信号、パーキング信号はメインハーネスに空きの3ピンカプラーが青いテープで束ねられていますのでそちらから取る事が出来ます。

非推奨内容ですが
走行中にTV画面を表示させたい場合はその3ピンカプラーがあるナビ側の若草色ハーネスを切断してアースに落としてください。
※車両側のハーネスをアースに落とすとサイドブレーキ警告が常時点灯します。

組付ける前に作動と接続状況の確認をして異常がなければ元の状態に戻していきます。

取付完了

何とかオーナー様の希望通りに作業が完了しました。

ハーネス類の欠品部品の手配
また、配線図が異なる為配線を調べる作業で随分と作業を要してしまいました。

今回はたまたま取付キットを見つける事が出来たので解決出来ましたが残念ながら廃盤ですので…
もし、同じ依頼が来た際は他の方法で対応する形になると思います。

今後も長く乗り続けるそうですので大事に乗られて下さい。