カーセンサーで購入した中古車(N-BOX)が事故車かつ納車整備も一切行われていない現状車だった件。
はじめに今回書かせて頂く内容は「中古車業界の闇」と言われるように度々話題になる問題で被害に遭われた方も多数いらっしゃるかと思います。
一方で業界の悪いイメージを払拭しようとSNS等でオープンになって発信されてる販売店様も多数いらっしゃいます。
2023年には自動車公正競争規約・同施行規則の改正に伴い販売価格が表示が「支払総額」へ変わるなど少しずつではありますが改善の方向に進んできました。
しかしながら2025年現在も本件のように悪質な販売店が一定数存在します。
そこで被害者がこれ以上増えない為に注意喚起と言う形でご覧頂ければと思います。
目次
カーセンサーで激安中古車探し
私、複数台車両を所有していますが全て趣味性が高い車両ばかりでドアの数は大体3枚かつMT車。
最近家族や親戚の車を長期間預かって作業をする事がありその間の代車としてAT車で何か貸し出せる車があったらいいなと以前から思っていたのと
祖父を病院まで送る際にスライドドアの送迎車があったら乗り降りが楽だよなぁ~と度々思うようになりましてとりあえず車検付きの安い車を探す事にしました。
初代ホンダ N-BOX(JF1)を契約


維持費の都合で軽のトールワゴンに絞りつつ
金額も安く個人的にカッコいいと思うホンダ N-BOXに絞って検索。
N-BOXは直近で1番売れている軽という事もあって流通している台数も非常に多い車種です。
数日間カーセンサーで調べていると早速条件にヒットするN-BOXが見つかりました。
選んだ基準として
・相場の中では安めの価格
・修復歴なし
・車検整備(法定24ヵ月点検)付き
・登録費、納車費用無料
県外の中古車販売店でしたが
2つお隣の県で同じ地域という事もあって登録納車費用が無料だったのと
カーセンサーのお問い合わせ(メール)機能を使用して板金箇所の有無、機関面の状態、異音等が無いかなどを問い合わせた所その日中に不具合はないと回答が来たのでそれであればと契約する事に決めました。
カーセンサーは掲載終了後だと画像が見れませんがGooでは掲載終了後も掲載画像が1部ではありますが閲覧可能です。
たまたま購入した販売店はGooにも掲載されていましたので参考程度にアップしておきます。
19.8万円の格安中古車の内訳

売買契約書は個人売買の車両購入程度のあっさりした内容
ちなみに内容は
車両代9.8万円の他に
・ナンバー代
・リサイクル税
・車検取得費用
・代行手数料
・ライト、アライメント調整
・納車整備費用
・オイル交換
・バッテリー交換
上記項目が諸経費として10万円追加されて19.8万円と言った内訳でした。
正直、納車整備次第では赤字になる金額設定です。
20~30万円の中古車をメインに販売している中古車販売店でしたので薄利多売で稼いであるのだろうと推測。
↑諸費用の内訳が今後のキーになってくるので
内容を覚えておいてください。
納車で初めて現車対面

売買契約書を送付後、2週間以上音沙汰なしの状況
年末年始を挟んでいた事と納車準備で忙しいのであろうと連絡は気長に待っていましたが流石に不安になりこちらから電話を入れました。
メールで予め要望や納車日について送っているが返信がない旨も伝えると単純に見落とされていたそうですぐに謝罪がありその日中に納車日も決定。
翌週指定場所まで車両を持って来て頂きめでたく納車となりました。

年式相応の傷はありますが
ざっくり見ただけでは大きな凹みや板金が必要な箇所もなさそうです。
と当初は思っていました。
走り出して気になったナビの不具合と異音

引渡し時はラジオの画面になってたのでよく確認してませんでしたがナビが海の上を走っていました。
早速不具合発見です。

信号値を見ると車速信号は正常ですがGPS信号が無効で認識していない模様。
また、カーセンサー掲載車両のタイトルにETCの表記がありましたが実際は車載されておらず…
走行中に左リアから異音もしておりました。
ルーフの盛大な色褪せ

車高の高い車なのでステップに乗ったり脚立を使うなどしないと見えませんがルーフの塗装が終了していました。
流石に板金が必要なレベル。
これまで連絡は代表と行っておりましたが
納車に来たのが代表ではなくスタッフさんでしたので即代表へ連絡。
すると謝罪があり一旦お預かりして
ナビを点検→状態によっては正常な物へ入れ替え、ETCも装着
ルーフも再塗装実施しますとの事でした。
不満でしたらキャンセルして頂いて構いませんと提案も受けましたので一旦保留にして再度私から連絡するように伝えました。
事故車(修復歴有)だったことが判明
車両引き渡し後
約30分程度で気になる箇所が色々と出てきたので「他にも何かあるのではないか?」と疑うようになりました。
はじめにルーフの塗装の割にボンネットの塗装が綺麗でリアゲートも比較的状態が良いので何かおかしい…
そこで重点的に見ていくと

予想通りボンネットは中古品に交換されておりヒンジのボルトは一部欠損

フロントバンパーはサイドのみクリップが付けられていて触ると全体的にグラグラ

リアゲートもリサイクル品へ交換(解体業者出荷時のラベル有)
問題なのが

リアエンドパネル 修正(クランプ)跡有
内張りのパネル類も一部固定されておらず
リア廻りが非常に怪しいと思い分解
すると

トランクフロアパネルのシールは新車時のままのようですが

右コーナー箇所が外部から押された形跡を確認
歪みが残っており、一部塗装に割れがあり同時に錆も発生していました。
業者オークションの会場によって査定内容が多少変わりますが
フロアパネルの歪みや修正は修復歴有りに該当します。
法定点検(整備)も実施された形跡が一切見られず

エアクリーナーエレメント汚れ

ブレーキオイルもテスターではギリOKだが汚れ、劣化有

ワイパーラバー切れ

空気圧も規定値より大幅に低い1.5kPa

バッテリーは前所有者が交換したと思われるオートバックス製の物が車載

とりあえず各部が年式、距離相応に汚い。
ここまで徹底して点検や部品交換を行っていなければ利益が出るのも納得!
肝心の点検整備記録簿も車両に載っておりませんでした。
契約をキャンセルし車両を返却しました
納車日に車両チェックを行い修復歴跡も同日に確認。
当初は一旦引き取って貰ってから再度不具合個所の修理を実施して貰った後に改めて納車の方向でお願いしようと考えていましたが内容が酷すぎると判断。
販売店の代表へ売買契約はキャンセルして車両を返却したいと伝え承諾して頂きました。
合わせて
修復歴有りの車両にも関わらず修復歴なしで掲載していた点
業者オークション仕入れ時の出品票の提示
点検整備記録簿の提示
交換されているであろう部品が交換されていない点
これらの内容についての説明も要求しました。
販売店の言い分
代表とはメールもしくは電話でのみのやりとりを実施。
納車引取についてはそれぞれ別のスタッフが来ましたのでお聞きした内容については混在しておりますが回答を簡素にまとめると
修復歴の誤記については
業者オークションから仕入れた際の出品票は破棄している為なし
また修復歴なしの車両を仕入れているので気付かなかった。
記録簿については
販売店は認証工場でないのでなし
整備は外注先の整備工場に出しているのでそこの社員が恐らく見落としていた。
表記の偽りは大問題

販売店が店舗ダイジェストとして添付していたイラストです。
突っ込みどころ満載で書きたい事は他にも沢山ありますが…
いずれにせよ掲げている内容を確実に実施してから納車していれば今回のようなトラブルは絶対に起きないと思います。
仕入車両を入念に点検・検査されたはずが
明らかな事故車(修復歴)箇所を見落とされている点
点検を実施していないにも拘らずあたかもやったていにして顧客へ引き渡している点
これらは事実であり販売店の言い分は全て言い訳に過ぎません。
カーセンサーの立場
本件について掲載元のカーセンサーにもメールで連絡を入れる事にしました。
事情を説明し頂いた回答は
・カーセンサーは広告掲載会社の為調査を行う立場にはない
・広告内容は、カーセンサーが登録しているのではなく、
各販売店が登録・管理しており、掲載内容につきましては、
各販売店が責任をもって掲載している
・販売店がお車の修復歴を認めておらず、お手元に資料が無い場合は自動車査定協会で「車両状態確認証明書」を取得、提示しそれでも解決しない時に限りこちらのメールに証明書を添付してご連絡下さい
と言った内容
いずれも消費者(購入者)目線からすると正直親身ではないなと感じました。
特に修復歴の有無を争う場合は車両状態確認証明書がないと動いてくれないとの事で個人だと取得するのは簡単ではないと思います。
一方で
カーナビが故障していたことと、
法定整備付の掲載だったのに、点検記録簿と点検ステッカーが
無いことについては、私どもからも販売店に事情を確認し、
結果に応じて適切な対応をおこないたいと存じます。
と担当者から回答が御座いました。
つい先日までやり取りを行っていましたのでこれからカーセンサーが販売店へ確認に入ると思います。
進展がありましたらこちらに追記する予定です。
今回の車両購入で思った事
今回購入した車両ははっきり言うと走行自体には問題有りませんでした。
修復歴についてもたまたま気になって確認したら発覚しただけです。
殆どの方は補修箇所を気付かないでしょうし綺麗に補修されていてかつルーフも塗装し直して納車されていたら私自身確認せずそのまま乗っていたと思います。
また、初めから表記が修復歴有りになっていれば販売店へ追及しておりません。
同時に整備内容についても
消耗品は後日私自身で自ら交換を考えていました。
これも予め法定整備実施無として販売店が納車していればよかっただけの話です。
表記内容と実際の状態に相違があり
費用だけ請求して実施されてあるであろう整備作業も行われておらず悪質極まりない販売店でしたので契約をキャンセルする事にしました。
買った車が安い車だから仕方ないといった意見もあるかもしれません。
確かに中古車の特性上ちょっとした不具合などは目を瞑らなければいけません。
しかし、利益ばかりを追求して最低限必要な作業すら実施しないのは如何でしょうか?
個人的には「これでも商売として成り立つんだなぁ」と思ってしまいました。
カーセンサーに掲載されているからと言って
記載内容を過信し過ぎると今回のように失敗します。
特に格安中古車は
あてにならないと考えた方が良いです。
未然に防ぐ方法としてはやはり
購入前に出来る限り販売店へ現車確認に行って車両を確認するのが1番です。
実施されている販売店は少ないですが第三者機関の鑑定付きの車両を選ぶのをお勧めします。
車は安い車でも数十万はする高額な商品です。
私自身も今後車両を購入する際は今まで以上に要点をチェックした上で契約したいと思いました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません